みなし弁済の効果が生ずるためには,特段の事情のない限り,貸金業者は弁済を受けたことを確認した都度,直ちに18条書面を交付しなければならないとした最高裁判例。

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平成8(オ)250 債務者の利息の支払に関するみなし弁済について

裁判年月日 平成11年01月21日
法廷名 最高裁判所第一小法廷
事件番号 平成8(オ)250
全文
主    文
 本件上告を棄却する。
 上告費用は上告人の負担とする。
     
理    由
 上告代理人松原徳満の上告理由第一について
 貸金業者との間の金銭消費貸借上の利息の契約に基づき、債務者が利息として任意に支払った金銭の 額が、利息制限法一条一項に定める制限額を超える場合において、右超過部分の支払が貸金業の規制等に関する法律四三条一項によって有効な利息の債務の弁済とみなされるためには、右の支払が貸金業者の預金又は貯金の口座に対する払込みによってされたときであっても特段の事情のない限り、貸金業者 は、右の払込みを受けたことを確認した都度、直ちに、同法一八条一項に規定する書面(以下「受取証書」という。)を債務者に交付しなければならないと解するのが相当である。けだし、同法四三条一項二号は、受取証書の交付について何らの除外事由を設けておらず、また、債務者は、受取証書の交付を受けることによって、払い込んだ金銭の利息、元本等への充当関係を初めて具体的に把握することができるからである。右と同旨の原審の判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。論旨は採用することができない。
 同第二について
 所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するか、又は独自の見解に基づき原判決を論難するものにすぎず、採用することができない。
 よって、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。
     最高裁判所第一小法廷
         裁判長裁判官    藤   井   正   雄
            裁判官    小   野   幹   雄
            裁判官    遠   藤   光   男
            裁判官    井   嶋   一   友
            裁判官    大   出   峻   郎
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